(27) 教え子への励ましの言葉

宮崎 1926年7月4日
Grigoletto Giuseppeグリゴレット・ジュセッペ神学生へ

私の良きグリゴレット君

君からの手紙をもらって、どれほど慰められたかは、言葉では言い表せない。

たった今、聖堂から戻ってきたが、今日、日本では聖ペトロの祝いなので、私は、偉い人がするように、聖ペトロについての説教を読み上げた。信者たちにわかってもらえたのだろうか。私もそのことを願っている。しかし、読み上げるよりは、早く暗記できるように祈ってもらいたい。そうなれば、この大変な言葉をマスターし始めたことの証拠になる。

君は、私に手紙を書く負担をかけたくない、と言う。なぜだろうか。君は、国を離れた人たちにとって、まず神様、そして友だち、否、兄弟たちとのつながりが最高の慰めであることを知らないのか。

君への私の勧めはこれである。

@ 信仰をもって、神と聖母マリアのみ手に自らを委ねなさい。
A 勉強でも、何でも、言われたとおりきちんとやりなさい。
B 落ち着いて働くようにしなさい。

私が日本で探している動植物の珍しい標本のように、自分は特別な存在だ、と思うな。そうではなく、君もドン・ボスコを愛する小さなサレジオ会員だ。任せられている場所で、知っていること、できることをやっているだけだ。私たちは皆、それぞれ神様からいただいた恵みをもっていて、ある人はこれだ、ある人はあれだ。わかったね?(略)

どうか、皆、皆、皆によろしく、と伝えてもらいたい。君を心から祝福し、抱きしめる。

いつも君の兄弟である V・チマッティ神父