(41)マリア様の祝いの感激

宮崎1926年12月8日
リナルディ・フィリポ(Rinaldi Filippo)総長へ

親愛なる最愛のお父さん、リナルディ神父様

送ってくださった良い勧め、また視察のために副総長リカルドーネ神父を送ってくださるという良い知らせをありがとうございました。ちょうど今、日本のあなたの子たちが天のお母さんを祝ってから聖堂から戻ってきたところです。(……)お祝いの日に、フランシスコ会の神父一人が来られ、意外なことに信者でない一人の子がミサに与りました。頭の中に浮かんできたのは、トリノの聖フランシスコ聖堂で、ドン・ボスコが最初に子どもに出会った時のことです。会員たちにそのことについて話しながら、希望や祈りに満ちた深い感動を心の中に覚えました。

1926-12#1ああ、私たちが罪を遠ざけ、聖人になれますよう、マリア様の御助けを願います。すべての会員、特に修道士たちを救ってくださるよう、私の命を捧げたいとイエス様に申し上げました。

もう十分です。でなければ、聖なる喜びのゆえに心が耐えられなくなります。天のお母様、ありがとう! イエス様、ありがとう! 天の喜びを味わうことのできるこの国に送ってくださった総長様にも、心から感謝いたします。

では、簡単な月の報告。(……)

教皇使節と司教代理と打ち合わせた上で、日にちは未定ですが一月に中津と大分の環境を下見に行って、少し状況が分かれることになるでしょう。言葉があまりできないので大したことはできませんが、水に飛び込まなければ、いつまでも泳げないでしょう。ドン・ボスコとマリア様が助けてくださるはずです。悪魔が妨害しないよう祈ります……。(……)

カヴォリ神父は、調子が回復し、言葉に関しても軌道に乗りつつあります。教会の侍者会を始めてくれるように願ったら、早速、今朝五時三十分のミサに二人の子どもが現れてきました。喜びのあまり、朝食に招いてカフェラテを出してあげました。貧しいわが子たちへの最初の朝食です……。本当に貧しいです。日本の大部分の信者もそうです。ああ、貧しい私の信者たち!

先日、主任司祭と一緒に家庭訪問をしたら、なんと貧しい住まいか! イエス様がお生まれになったベツレヘムの小屋でさえも、これほどではなかったでしょう! よろしい、よろしい! これこそ、私たちのいるべき所。「貧しい人々に福音が宣べ伝えられる」のです。(……)

十二月に入ってから、天皇陛下〔訳者注 大正天皇〕のご様態が危ないと言われるようになりました。

気候はよく、朝七時、最低気温は七度、昼間は十五〜十八度。今日は風雨が強いです。

ちょうど今、東京から、使節閣下からのお祝いの言葉が届きました。こう述べています。「皆さんが成功するための土台と保証は、創立者の精神です。ドン・ボスコの教えやサレジオ会の伝統である、目立たない自然な振る舞いと、堅固な信仰に支えられて、熱心に献身的に働けば、皆さんの努力は勝利を収めることになるでしょう。その保護の下に受け入れてくださった無原罪の聖母が、日本のドン・ボスコの子らに愛情を示してくださいますように」。神に感謝!

主が示してくださる愛情に応えられるよう、お助けください。ああ、神のみ摂理の不思議なこと! なぜ、私たちをこれほど大切にしてくださるのでしょうか。総長様、十分に神様に感謝できますよう、お助けください。

兄弟たち皆に代わって、クリスマスと新年のお祝いを申し上げます。真のサレジオ会員でありたい決意を新たにいたします。今日、世界中で、マリア様を最初に祝ったのは私たちです。日本の時間がイタリアより九時間早いので、生活のあらゆる面で私たちはいつも一番。また、すべてにおいて一番でありたいという日本の精神に従って、良いことや、サレジオ会生活においても、一番でありたいのです。どうぞ、大いなる祝福を与えてください。

神父様の前にひざまずき、お父さんの腕に抱かれて、イエス様の前に無に等しい、
無価値なこの私、あなたの子

サレジオ会員 V.チマッティ神父